労働環境・安全衛生

安全衛生

基本的な考え⽅

当社では、社員一人ひとりに加え、派遣社員、請負業者等を含む当社の事業活動に関わるすべての人が安全・安心に、そして心身ともに健康で衛生的に働ける職場環境を提供することが重要と考えています。その実現のため、国内を対象として「労働安全衛生方針」を定め、労働安全衛生マネジメントシステムを運用しています。また、当社の管理にある業務に従事する外部関係者にも本方針の遵守と同等の安全衛生水準の確保を求めます。

アルプスアルパイン労働安全衛⽣⽅針

私たちは、働く⼈々同⼠のコミュニケーションを図り全員参加型の労働安全衛⽣活動を⾏うと共に、関連法規および各種要求事項を遵守し、安全で健康な企業⾵⼟を⽬指します。

  1. 再発防⽌策の徹底と危険源の削減により安⼼して働くことのできる職場環境を実現し、労働災害の防⽌に努めます。
  2. 全社健康経営を健康保険組合との連携で推し進め、⼼⾝の健康増進を⽬指します。

推進体制

当社では、人事総務本部長を責任者とする中央安全衛生会議を設置し、国内を対象として安全衛生、健康推進活動、防火・交通安全活動等の方針決定及び活動の推進、並びに災害予防、災害発生時の原因究明と再発防止に取り組んでいます。取り組み結果について、サステナビリティ委員会を通して取締役会へ定期的に報告しています。
なお、海外拠点については、各拠点ごとに活動を⾏っています。

体制図

戦略

生産拠点を中心に、労働安全衛生マネジメントシステム規格であるISO45001の認証を取得しています。マネジメントシステム運用の中で、リスクアセスメントによる安全健康リスクの低減と管理、法令などの遵守に努めています。グローバル全生産拠点における認証取得率は68%(2026年10月時点)です。

リスク管理

安全衛生アセスメント

化学物質管理を含む安全衛生アセスメントを年1回実施しています。加えて、安全衛生に関わる設備等の新設・変更時(初めて・久しぶり・変更)にもアセスメントを実施し、災害リスク低減に取り組んでいます。ヒヤリハット事例や不具合が見つかった場合、また災害発生時には是正・予防措置を講じるとともに、是正内容のアセスメントおよび予防措置の横展開を行い、再発防止に努めています。

指標と目標

中期経営計画2027における指標・目標に対する実績は以下の通りです。
重大労働災害(死亡事故及び後遺障害の残る労働災害)の発生ゼロを目標として安全衛生活動を推進し、2025年度の発生はゼロでした。

範囲 2023年度
実績
2024年度
実績
2025年度
実績
中期経営計画2027における
2027年度目標
重大労働災害件数 連結※ 0件 0件 0件
0件

※対象は当社の管理にある労働者(契約社員及び派遣社員を含む)

労働災害の目標と実績

労働災害では転倒災害が最も多く発生したことから、 2025年度の業務上災害における目標は、転倒休業災害の防止に焦点を当てて設定しました。また、通勤途上災害件数が前年比で増加したことから、自動車・自転車通勤者向け交通安全講習会受講率の目標を設定しました。これらの目標に対して、いずれも達成率100%の実績となりました。

<2025年度目標と実績>
目標 実績 範囲
業務上災害※1
①転倒休業災害防止 ①安全教育実施 1回/年
各部門危険源抽出100%
100% 単体
②災害発生内容と対策のグローバル横展開 ②100% 100% 連結
通勤途上災害※1(加害・自損事故防止) 自動車・自転車通勤者交通安全講習会100%受講 100% 単体

※1 不休業を含む労働災害

<2026年度目標>
目標 範囲
1カ月以上の休業災害ゼロ件 0件 単体
休業災害 前年度比減 13件以下
飲酒運転 0件

その他の実績

単位 2023年度 2024年度 2025年度 対象範囲※1
労働災害件数 件 70 83 84 連結
件 7 8 13 単体
労働損失日数 日 ー 1,876 635 連結
労働災害度数率※2 ※3 - 0.51 0.49 0.67 単体
製造業度数率平均
(電気機械器具製造業)
- 0.54 0.67 0.60 日本
労働災害強度率※4 - 0.005 0.001 0.004 単体
- 0.026 0.001 連結

※1 連結及び単体の対象労働者は、当社の事業活動に従事する労働者(契約社員及び派遣社員、管理機能子会社を含む)
※2 労働災害度数率(LTIFR)= 労働災害(休業1日以上)による死傷者数 ÷ 延べ労働時間数 × 1,000,000
※3 当社拠点内および当社の事業活動に従事するすべての人(社員、派遣社員、請負業者等)を対象として、総労働時間に基づき算出
※4 労働災害強度率 =(延べ労働損失日数÷延べ労働時間数) × 1,000

安全衛生の取り組み

労働安全に関する教育

労働災害防止のため、安全衛生教育を派遣社員を含む全従業員を対象に、年に1度実施しています。2025年度は約8,950名(国内)が受講しました。
加えて、交通事故防止のため、交通安全講習会を開催しています。2025年度は約9,300名(国内)が受講しました。
また、労働安全衛生の内容を含む「グループ行動規範」の浸透・定着を図るため、全世界の社員を対象とした「グループ行動規範」に関する研修を年に一度実施しています。2025年度は約27,000名を対象に実施し、受講率は99.1%でした。

「『グループ行動規範』に関する研修」については、以下のリンク先をご覧ください。
コンプライアンス

交通安全講習会の様子(いわき開発センター)

飲酒運転根絶のための啓蒙活動

飲酒運転の根絶を目指し、労働安全衛生教育の場で注意喚起するとともに、国内全社員を対象とした朝礼や安全衛生ニュースを通じて、継続的な啓蒙活動を行っています。さらに、社員一人ひとりが「飲酒運転根絶宣言」に署名することで、飲酒運転根絶に対する意識の向上を図っています。

サプライチェーンにおける労働環境・安全衛生

「アルプスアルパイン責任ある企業行動ガイドライン」の遵守状況を確認し、サプライチェーンにおけるリスク低減を図るため、主要なお取引先様を対象にCSRアセスメントを実施しています。アセスメントでは労務や安全衛生などの項目について自己評価を依頼し、必要に応じて是正要求と改善状況をモニタリングしています。

CSRアセスメントについては、以下のリンク先をご覧ください。
お取引先様評価プログラム

健康経営

基本的な考え⽅

当社は、社員の健康を重要な経営資源と位置付け、2021年4月に国内社員を対象とした「健康経営宣言」を制定しました。さらに2026年には健康経営戦略マップを策定し、健康づくりに向けた5つの重点施策を設定するとともに、健康管理システムを導入するなど、社員一人ひとりの心身の健康増進と、活力ある職場環境の実現に向けた取り組みを推進しています。

アルプスアルパイン健康経営宣⾔

企業理念である「アルプスアルパインは⼈と地球に喜ばれる新たな価値を創造します」を実現するには、当社で働く⼈とその家族の健康が基盤であると考えています。安全で快適な職場環境づくりと、⼼⾝の健康増進に取り組んでいきます。

代表取締役 社長
泉 英男

戦略

2026年度に健康経営戦略マップを策定し、「すべての人が自分らしくいきいきと働けるよう、安全で安心な職場づくりと心身の健康増進に取り組む」を健康経営の推進方針として定めました。従業員の健康を経営上の重要な基盤と位置付け、特定保健指導の推進、メンタルヘルス対策、健康づくり施策の実施、健康管理システムの活用を通じて、心身の健康維持・増進に取り組んでいます。また、健康データやエンゲージメント調査等を活用し、生活習慣病リスクの低減、運動習慣の定着、メンタルヘルス不調の予防・早期対応を推進しています。これらの取組により、重症化リスク者の低減、アブセンティーズムおよびプレゼンティーズムの改善を図り、生産性向上と組織の持続的成長の実現を目指します。

指標と目標

中期経営計画2027における指標・目標に対する実績は以下の通りです。

範囲 2025年度
実績
中期経営計画2027における
2027年度目標
高ストレス職場※改善実施率 単体 100%
100%

※ ストレスチェックの結果、ストレス度が高い職場

健康経営の目標と実績

2025年度は、高ストレス職場改善施策の実施や初回復職者へのフォロー強化について目標を達成しました。一方で、入社3年未満休職者率および特定保健指導実施率については目標未達となったため、改善に向けて取り組みを継続していきます。
2026年度は健康経営戦略マップに基づき、従業員の健康保持・増進と組織の活性化につながる健康施策を計画的に実施していきます。

施策 KPI/目標 実績 範囲
2025年度 高ストレス職場の改善 高ストレス職場の改善施策実施率 100% 100% 単体
オンボーディング強化 入社3年未満休職者率4.2% 5.7%
初回復職者へのフォロー強化 初回復職率 80% 94%
医療職による個別面談・保健指導 特定保健指導実施率※ 70% 63%
2026年度 高ストレス職場の改善 高ストレス職場数 6未満 -
初回復職者へのフォロー強化 初回復職率 90%以上 -
医療職による個別面談・保健指導 特定保健指導実施率 70% -
健康経営戦略マップに基づく健康施策の実施 マップに基づく健康施策の実施 -

※ 特定保健指導の初回面談を受けた社員の割合。2025年度より特定保健指導対象者には重症化予防施策の対象者も含めて算出

健康経営関連データ

メンタルヘルスへの取り組み 範囲 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
ストレスチェック実施率 単体 96% 95% 95% 94% 95%
メンタル休職者率 連結 - - - 0.2% 0.2%
単体 - - 0.9% 0.9% 0.9%
健康課題へのアプローチ 範囲 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
特定保健指導実施率※1 単体 40.0% 62.8% 65.4% 69.7% 62.9%
定期健康診断受診率 100% 99% 100% 100% 99%
精密検査受診率 59% 79% 71% 68% 62%
メタボ有所見率 20% 19% 21% 20% 16%
適正体重維持者率:40歳以上※2 58.5% 58.3% 58.7% 59.3% 59.2%
血圧リスク者比率:40歳以上※3 0.8% 1.0% 0.9% 1.0% 1.0%
血糖リスクと考えらえる人の割合:40歳以上※4 0.6% 0.7% 0.5% 0.8% 0.4%
糖尿病管理不良者率:40歳以上※5 1.7% 1.7% 2.0% 2.0% 4.9%
喫煙率※6 25.0% 24.0% 22.0% 22.0% 22.5%
40歳以上 26.9% 25.4% 24.7% 25.2% 24.7%
禁煙チャレンジ成功率 84% 80% 20% 57% 66%
飲酒習慣者率:40歳以上※7 8.2% 11.4% 13.0% 11.4% 21.8%
健康意識の向上等 範囲 2021年度 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
運動習慣者比率:40歳以上※8 単体 19.4% 18.6% 22.4% 23.6% 23.6%
ウォーキングラリー参加率 6.5% 11% 13% 11% 5.1%
睡眠により十分な休養が取れている社員の割合:40歳以上 65.8% 65.7% 64.0% 59.8% 59.6%
アブセンティーズム※9 - - 157名 148名 161名
プレゼンティーズム※10 - - - 29% 28%

※1 特定保健指導の初回面談を受けた社員の割合
※2 BMIが18.5~25未満の社員の割合
※3 収縮期血圧180㎜Hg以上または拡張期血圧110㎜Hg以上の社員の割合
※4 空腹時血糖が200mg/dl以上の社員の割合
※5 HbA1cが7.0%以上の社員の割合
※6 たばこを習慣的に吸っている社員の割合
※7 頻度が時々または毎日かつ飲酒日の1日当たりの飲酒量が清酒換算で2合以上の社員の割合
※8 週2回以上、1回当たり30分以上の運動を実施している社員の割合
※9 有給休暇、多⽬的休暇も含め30日以上の疾病休業者数
※10 東大1項目版(普段の体調が良い時に達成できる仕事のパフォーマンスを100%とした場合の過去4週間の仕事のパフォーマンス)

健康経営の取り組み

メンタルヘルス対策

国内勤務者および海外赴任者を対象にストレスチェックを実施し、セルフケア教育やEAP(従業員支援プログラム)の活用促進を通じて、メンタルヘルス不調の予防と早期対応に取り組んでいます。実施後は結果に基づくフォローアップを行うとともに、エンゲージメントサーベイや組織分析結果を活用し、職場環境の改善を推進しています。特に高ストレス職場については、人事・総務部門と健康管理室が連携し、改善計画の策定・実行を支援しています。
また、管理者向けラインケア研修や新入社員への継続的なフォローを実施し、メンタルヘルスに関する理解向上と早期支援体制の強化を図っています。さらに、休職者の円滑な職場復帰を支援するため、復職プログラムの充実や相談窓口の周知にも取り組み、アブセンティーズムやプレゼンティーズムの改善につなげています。

健康づくりの5つの施策と行動目標の策定

健康の3大要素である「食べる」「寝る」「歩く」に、重点テーマである「禁煙」と「コミュニケーション」を加えた5つの健康行動を「いきいき★ファイブ」として定めています。今後は、各種健康施策や啓発活動を「いきいき★ファイブ」と関連付けて展開することで、健康行動の定着を促進し、従業員の心身の健康維持・増進を目指します。

いきいき★ファイブ

健康意識の向上

従業員一人ひとりが健康について考え、日常生活の中で主体的に健康づくりに取り組めるよう、さまざまな施策を実施しています。健康保険組合と連携したウォーキングイベントや健康チャレンジを通じて運動習慣の定着を促進するとともに、食堂でのヘルシーメニューの提供や栄養情報の発信により、健康的な食生活を支援しています。また、健康イベントや各種セミナー、ベジチェック、体組成測定などの機会を設け、自身の健康状態を知り、生活習慣を見直すきっかけづくりにも取り組んでいます。これらの活動を通じて健康リテラシーの向上と行動変容を促し、従業員の健康維持・増進につなげています。

ベジチェックを活用し、自身の健康状態を確認する従業員

ベジチェックを活用し、自身の健康状態を確認する従業員

禁煙・受動喫煙防止

従業員の健康維持・増進と受動喫煙による健康リスクの低減を目的として、禁煙および受動喫煙防止に取り組んでいます。国内拠点では禁煙環境の整備を進めるとともに、将来的な敷地内全面禁煙の実現に向けて継続的な検討と改善を行っています。また、禁煙相談や禁煙外来費用の補助に加え、禁煙支援アプリを活用した取り組みを実施し、従業員の自発的な禁煙チャレンジを後押ししています。さらに、「イエローグリーンキャンペーン」への参加や啓発活動により、喫煙者・非喫煙者を問わず、受動喫煙防止への理解促進と健康意識の向上を図っています。これらの活動を通じて、従業員が安心して働ける職場環境づくりと、健康リスクの低減に努めています。

予防医療の推進

生活習慣病の予防と重症化防止を目的に、健康保険組合と連携した特定保健指導や健康診断・がん検診の受診促進に取り組んでいます。特定保健指導では、対面やオンラインなど複数の受診方法を整備するとともに、健康管理システムを活用した進捗管理や対象者へのフォローを行い、実施率の向上を図っています。
また、がんの予防と早期発見に向け、厚生労働省「がん対策推進企業アクション」に参画しています。女性健診については、本社でのバス健診の導入や事前予約の廃止など受診しやすい環境づくりを進め、受診率の向上につなげています。今後も従業員の声を活かしながら、健康診断やがん検診の受診率向上と予防医療の推進に取り組んでいきます。

がん対策推進企業アクション

女性の健康に理解ある職場づくり

国内全拠点で女性健診を受診できる体制を整備するとともに、自治体検査費用の補助を実施しています。さらに、バス健診の導入や受診手続きの簡素化など、受診しやすい環境づくりを進めています。加えて、授乳室やシャワー室の設置など、ライフステージの変化に応じて働きやすい職場環境の整備にも取り組んでいます。これらの取り組みを通じて、多様な従業員が健康でいきいきと活躍できる、安全・安心な職場づくりを推進しています。

「健康経営優良法人」認定の取得

経済産業省が主催する「健康経営優良法人認定制度」の大規模法人部門において、2020年から7年連続で認定されています。
この制度は、地域の健康課題や日本健康会議が進める健康増進の取り組みに則り、特に優良な健康経営を実践している大企業や中小企業等の法人を顕彰するものです。
引き続き、従業員の健康維持・増進を経営の重要テーマと位置付け、積極的に取り組みます。

がん対策推進企業アクション