気候変動への対応

基本的な考え方

アルプスアルパインは、「気候変動への適応と緩和」をマテリアリティの一つと位置付け、積極的な気候変動対策を推進しています。
「緩和」は、温室効果ガスの排出を抑制し、将来的な気候変動の深刻化を防止するための取り組みです。 この観点から、エネルギー起源CO2の削減を重要課題と捉え、再生可能エネルギーの導入、省エネルギー施策の推進、施設設備や生産工程のエネルギー効率向上など、多面的な施策を実施します。
一方「適応」は、気温上昇などによる自然災害や生態系、社会・経済活動への様々な影響・被害を最小限に抑えるとともに、気候の変化を新たな機会として活用していく取り組みです。当社は幅広いセンサー製品や要素技術を保有しており、気候変動によるリスクの検知、モニタリング・制御に貢献できる製品・サービスの開発を進めていきます。

温室効果ガス排出削減:スコープ1、2

当社の生産活動で排出する温室効果ガスは76%が電力由来であり、スコープ1、2排出量削減には、電力の再生可能エネルギー化及び省エネルギー化が重要な課題です。こうした背景の下、当社は2021年4月に、2030年度までに事業で使用する電力を100%再生可能エネルギーに転換することを宣言しました。2024年度は、太陽光発電設備の積極的な導入を進め、海外8工場でRE100を達成し、再生可能エネルギー率は72%となりました。今後は、省エネルギー化や生産工程のエネルギー効率向上も重要な施策として位置付け、2024年度から実施している国内工場における省エネ人財育成プログラムを、2025年度以降も継続して推進します。

今後の取り組みポイント

  • 電力の再生可能エネルギー化の推進
  • 工場の省エネルギー化・生産工程のエネルギー効率向上

温室効果ガス排出削減:スコープ3

スコープ3で最も排出量の割合が高いカテゴリ1の削減に向けて、当社はお取引先様のご協力の下、GHG排出量調査を2022年度より開始し、お取引先様における温室効果ガス排出量のうち、スコープ3が平均で約6割を占めていることが明らかになりました。
この結果を受け、製品のカーボンフットプリント算定と、排出量の多いホットスポットの削減を重点施策として位置付けました。2025年度は、これらの取り組みを本格化させるため、活動推進体制を整備し、スコープ3削減の加速を図ります.

今後の取り組みポイント

  • 製品カーボンフットプリントの低減
  • お取引先様における環境負荷低減取り組み強化
  • エネルギー効率向上
2024年度
実績
2027年度
目標
2030年度
目標
2050年度
目標
温室効果ガス排出量削減率 スコープ1+2 連結 ▲61.7% ▲70% ▲90% バリューチェーン 全体での温室効果ガス排出 ゼロ(実質)
スコープ3 連結 26% ▲25%
再生可能エネルギー導入率 連結 72% 85% 100% 100%

※ GHG排出量2021年度比

製品カーボンフットプリントの算定

バリューチェーン全体でのGHG排出量削減に対する動きが高まる中、製品カーボンフットプリントを算定し、排出量の多いホットスポットを分析することで、効果的に排出量削減を行う動きが始まっています。当社においても、2023年度から製品カーボンフットプリント算定を開始し、具体的な削減施策につなげています。

環境関連イニシアティブなどへの対応状況

RE100イニシアチブ

2030年までに、事業で使用する電力の100%再生可能エネルギーへの転換を推進するため加盟

JCLP
(日本気候リーダーズ・パートナーシップ)

1.5℃⽬標を達成するための情報収集を⽬的に加盟

SBTイニシアチブ

当社として1.5℃目標を達成するために認定を取得

CDP

気候変動で「Aリスト」企業に選定