汚染予防と化学物質管理

基本的な考え⽅

欧州RoHS指令やREACH規則は、化学物質の管理において企業に対し具体的な義務を課すだけでなく、生態系や人間の健康への影響を最小限に抑えることを目指しています。これらの法規制に準拠することは、化学物質の使用や放出を制限することによって、生物多様性保全に貢献することと 同様に重要であると捉えています。
当社は、昆明・モントリオール生物多様性枠組の目標と整合した化学物質管理を実践することで、環境への負荷を軽減し、持続可能な事業活動を推進します。

汚染予防に関する取組み

当社は、PRTR制度対象化学物質を含む環境汚染物質の管理及び排出抑制に取り組んでおり、これまで土壌汚染及び地下水汚染を最小限に抑えるため、様々な対策を実施してきました。大気汚染の原因の一つである揮発性有機化合物(VOC)の排出は拠点ごとに適正に管理され、排出抑制に努めています。

⼟壌・地下⽔汚染の防⽌

⼟壌汚染及び地下⽔汚染を最⼩限に抑えるため、これまで様々な対策を実施してきました。具体的には、地下埋設配管の地上化、重油の貯蔵タンクの給油⼝の周辺への防液堤の設置、漏洩センサーの導⼊などを⾏っています。これにより、リスクの早期検知と迅速な対応を可能としています。
また、国内拠点において、地下⽔下流の敷地境界に揚⽔浄化施設を設置し、基準値を超えた地下⽔が敷地外に流出しない対策を実施しています。

⼤気汚染物質の排出抑制

⼤気汚染対策の⼀環として、ばい煙やVOC(揮発性有機化合物)の排出抑制に取り組んでいます。具体的には排出のモニタリングと排ガス処理装置の定期的な点検を実施し、環境基準への適合を確認しています。

環境汚染化学物質の管理

PRTR制度対象化学物質を含む環境汚染物質の管理及び排出削減に取り組んでいます。

製品に含まれる化学物質の管理

化学物質の使⽤や取り扱いに関して、エンドユーザーの健康と環境の保全を最優先に考えています。製品含有化学物質管理において、厳格な基準と規制を遵守し、環境への悪影響や⼈体への潜在的なリスクを最⼩限に抑えるために努⼒しています。

また、RoHS指令やREACH規則などの法規制、業界基準の最新動向を調査し、必要に応じて「グリーン調達基準書」に反映しています。「グリーン調達基準書」は、当社の製品含有化学物質管理基準であり、部材調達・⽣産・出荷の各段階で以下の取り組みを実施しています。

部材選定・調達
  • 製品設計部⾨が部材選定する場合、グリーン調達基準書の部材評価に基づく調査を実施し、適合する部材を選定する。
  • お取引先様へ「グリーン調達基準書」の遵守を依頼。
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出荷
  • 出荷する製品に基準を超える化学物質が含有していないことを確認するため、定期的に蛍光X線分析装置による分析を実施。
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⽣産
  • 部材受⼊れ時に当社要求資料による検証や蛍光X線分析装置による検査を実施。
  • ⼯程設計部⾨が⼯程で使⽤する設備や⽣産補助剤を選定する場合、グリーン調達基準書の部材評価に基づく調査を実施し、適合する部材を選定する。