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手振れ補正の高機能化に対するバラエティ強化として

アルプスアルパインがSMA方式アクチュエータの量産を開始

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2023年01月10日

 アルプスアルパイン株式会社(TOKYO 6770、代表取締役 社長執行役員:栗山 年弘、本社:東京都大田区、以下「アルプスアルパイン」)は、スマートフォン向けアクチュエータのバラエティとしてSMA方式アクチュエータの量産を開始しました。


【背景】

 スマートフォンユーザーはカメラに対して更なる高度な機能を求めており、手振れ補正の低価格帯製品への展開は今後の成長領域となっています。アルプスアルパインは、スマートフォン向けVCM(Voice Coil Motor)方式アクチュエータにおいて豊富な納入実績があり、アクチュエータの売上拡大へつなげるために、従来のVCM方式に加えてSMA方式の量産、受注を開始しました。


【SMA方式について】

 Shaped Memory Alloyの略語で形状記憶合金の総称。直径約30umに加工したSMAワイヤに通電を行うことによる伸縮を利用し、レンズキャリアを駆動。この構造により磁石・コイルが不要となります。また、ワイヤの抵抗値を読み取ることで移動量を正確に把握することが出来、位置検出用センサが不要となることでアクチュエータの小型化、位置制御の簡素化にも貢献。


【SMA方式の特長(利点)】

 ・駆動源に磁石/コイルを使わない為、カメラの小型化に貢献。同一センササイズにおいて取付投影
  面積では当社VCM比の約40%減を実現。
 ・磁気回路が無いため磁気干渉の課題が無く、マルチカメラ等のセット設計における自由度のアッ
  プに貢献。
 ・当社VCM比の同一体積において推力10倍以上となり、将来的なセンサ大型化に伴うレンズ重量の
  増加にも対応することが出来、1,000㎎のレンズ重量でも当社VCM比60%の取り付け面積で対応
  することが可能。
 ・当社長岡工場および古川開発センターにて開発。


【今後ついて】

 アルプスアルパインは、既に量産開始した顧客に続き、新たな顧客への拡販展開も1月から開始します。