社会貢献

基本的な考え⽅

当社では、良き市⺠として地域社会へ積極的に参画するとともに、社会問題解決へ取り組むなど、事業活動を通して社会へ貢献する企業を⽬指します。更に地域社会の⼀員として、法令・ルールの遵守はもちろん、地域の慣習・⽂化等を尊重し、社会への影響に配慮した事業活動を⾏います。

アルプスアルパイングループ⾏動規範(抜粋)

3-1. 事業による地域社会への貢献 アルプスアルパイングループは、納税の義務を果たし、雇⽤を創出するなど、事業を⾏う国や地域の発展に寄与します。
3-2. 社会・地域との共生 私たちは、事業を展開する国・地域社会と協⼒関係を築き、地域の⽂化活動および環境保護活動への参加や⽀援、⼈づくりを通じて、その国や地域の持続可能な発展に協⼒します。
3-3. 事業活動の安全性の確保 私たちは、事業活動が地域社会の安全を脅かすことのないよう、事業活動の安全性確保に取り組みます。万が⼀問題が発⽣した場合は、社内の責任者や監督官庁等の指⽰に従い、適正・迅速・誠実に対応し、問題の拡⼤防⽌・再発防⽌に取り組みます。

「社会・地域との共⽣」における貢献分野

1) 地域との共生 サプライチェーンによる地域経済の活性化、地域社会の⼀員としての地域活動への参加を通じて、地域との共⽣を図ります。
2) ものづくり人材の育成 当社の技術や社員のノウハウを活かして、ものづくりを⽀える次世代の育成に貢献します。
3) 自然環境保護 地域の環境保全活動や⽣態系の保護活動に取り組み、持続可能な発展を⽬指します。
さらなるものづくり技術の深耕を究め、事業活動における環境負荷の低減に努めます。
4) 社会課題の解決 技術の進化への挑戦を継続し、新たな製品開発を通じて持続可能な社会へ貢献します。

社会貢献活動事例

地域との共⽣

オーガニックコットンプロジェクトへの参加

いわき開発センターでは、2024年12月に、社員とその家族を含む27名が地域の農家でオーガニックコットンの収穫、種取り、糸紡ぎの体験を⾏いました。
東日本大震災の影響による⾵評被害や後継者不⾜などにより、遊休農地・耕作放棄地は年々増加し続けています。そのような⼟地を利⽤し、綿を有機栽培で育て、収穫されるコットンを製品化・販売し、収益を生産者へ還元するオーガニックコットンプロジェクトに共感し参加しています。

オーガニックコットンの収穫体験の様子

オーガニックコットンの収穫体験の様子

子ども美術大会に協賛

ALPS ELECTRIC KOREA CO., LTD.(韓国)は、オフィスのある光州広域市の地域発展を目的として2024年5月に開催された第1回GIST科学想像子ども美術大会に協賛しました。「未来を描く」をテーマに、子どもたちが画用紙の上でのびのびと想像力の翼を広げました。大会には約400人が参加し、地域活性化のきっかけとなりました。今後も地域と一体となって、未来を担う子どもたちの成長を応援していきます。

子ども美術大会の受賞作品

子ども美術大会の受賞作品

老人ホームの車いす清掃

仙台開発センター(古川)では、2024年12月に近隣の老人ホームの車いす清掃を行いました。社員12名が参加し、参加者からは「施設の方々に喜んでもらえてやりがいを感じた」「地域の困りごとに貢献できて嬉しい」との声が聞かれました。

「車いす清掃活動の様子

車いす清掃活動の様子

拠点周辺の清掃活動

東京本社、角⽥⼯場、仙台開発センター(古川)他、多くの拠点で地域清掃イベントを開催しました。日ごろ利⽤している会社周辺の道路や駅などを中⼼に地域への感謝の気持ちを込めて作業をしました。「地域に貢献でき、企業の社会的責任を全う出来たのは嬉しい」との意見が寄せられました。海外拠点でも定期的に清掃活動を行っています。今後も地域とのつながりを大切にしながら、活動を続けていきます。

本社清掃イベントの様子

本社清掃イベントの様子

ものづくり⼈材の育成

ものづくり教室

東京本社では大⽥区と連携し、社員が講師となる⼯作教室「大⽥ものづくり・科学スクール」を定期的に開催しています。同スクールは大⽥区が⽬指す「ものづくりのまち大⽥」の⻘少年人材育成の教育講座として、2003年11⽉から本社の社員が講師を務め、定期的に開催しています。通算200回開催しており、延べ3,113名が参加しました。
2025年1月には、長年に亘る活動に対し、東京都大田区の教育委員会より感謝状が授与されました。

大田区教育委員会からの感謝状

大田区教育委員会からの感謝状

また、小名浜工場では、2025年3月に「親子ものづくり教室」を開催しました。社員の家族10組が参加し、本格的なラジコン戦車を組み立て、コースを走行させて楽しみました。このようなイベントを通して、子どもの自主性を高めつつ、ものづくりの楽しさを知ってもらう機会を提供しています。

親子ものづくり教室のラジコン戦車

親子ものづくり教室のラジコン戦車

科学技術分野のサポーターとして高校生を支援

仙台開発センター(古川)では、学校と地域が連携し、子どもの成長を支える文部科学省の制度「コミュニティ・スクール」に、2024年5月から協力しています。制度を導入している地元の高等学校から依頼を受け、ものづくりのおもしろさを感じてもらうべく、「科学技術分野」のサポーター活動を開始しました。スクラッチ型プログラミングを用いたテーマを提供し、同年12月には仙台開発センター(古川)の見学、翌年2月には学校で最終発表を実施。「失敗の原因を考えることの楽しさや、成功したときの喜びを知った」など高校生から率直な意見を聞くことができました。

長岡ものづくりフェア2025に出展

長岡開発センターでは、2025年3⽉に、地元企業の優れた商品や技術、ものづくりの楽しさなどを地域の子どもたちや保護者が体験するイベント「長岡ものづくりフェア2025」に出展しました。ラジオを作る特設ブースを用意し、参加者とラジオ制作を行いました。

ラジオ制作に精を出す参加者

ラジオ制作に精を出す参加者

⾃然環境保護

敷地内の緑化活動

仙台開発センター(古川)では、在来植物を中心とした敷地内の緑化活動を推進しています。また、雨水を貯水し、敷地内の植物への散水に活用しています。

敷地内の緑化活動

野花の育成

ALPS ELECTRIC (IRELAND) LIMITED(アイルランド)では、敷地内で野花を育てることで、鳥や蝶、ミツバチなど、周辺に生息する生き物に豊かな環境を提供し、生態系の多様性を支えています。

野花の育成

絶滅が危惧されるカタクリの保全活動

平工場、小名浜工場、いわき開発センターでは、2017年から平工場の敷地内に自生するカタクリの保全活動に取り組んでいます。ササやシダ植物を刈り取り、日当たりを改善することで、徐々に株が大きくなり、数も増えてきました。古くから日本の植物として里山に自生し、地元の方からも愛されるカタクリを、これからも大切に見守り続けます。

絶滅が危惧されるカタクリの保全活動

有機廃棄物の活用

ALCOM ELECTRONICOS DE MEXICO, S.A. DE C.V.(メキシコ)では、廃棄物の埋立ゼロ活動の一環として、食堂から出た生ごみを堆肥化し、地域の農地で肥料として活用しています。

有機廃棄物の活用

生物多様性保全の意識付け

DONGGUAN ALPS ELECTRONICS CO., LTD.(中国)では、「国際生物多様性の日」にあわせて2024年5月にイベントを行いました。環境をテーマにしたクイズを通して、生物多様性保全に関する社員の意識付けに取り組みました。

生物多様性保全の意識付け

社会課題の解決

視覚障がい者向け自律型誘導ロボット「AIスーツケース」、大阪・関西万博での実証実験を実施

アルプスアルパイン株式会社、オムロン株式会社、清水建設株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社の4社が正会員として参加する⼀般社団法人次世代移動支援技術開発コンソーシアムは、視覚障がい者向けナビゲーションロボット「AIスーツケース」に新たな車輪機構やセンサーなどの機能を搭載し、デザインを刷新した新モデルを開発しました。
「AIスーツケース」は視覚に障がいのある方を⽬的地まで自動で誘導するスーツケース型ロボットです。当社では、ディスク型の方向提示装置をハンドル部に組み込み、ユーザーが握りながらロボットの進行方向を直感的に把握できるしくみを提供しています。この触覚インターフェースにより、安心感のある移動体験の実現を目指しています。
2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)では、会場内で複数のAIスーツケースを長期間同時に運用し、実証実験を行っています。その結果を踏まえ、社会実装に向けた技術的・運用的な課題の抽出と検証を進めています。

AIスーツケース

AIスーツケース

ディスク型方向提示装置(円形部分)

ディスク型方向提示装置(円形部分)

視覚障がい者の外出をセンサーと振動でサポート「ロービジョンハット」の開発

方角や障害物を振動で教えてくれる、視覚障がい者向けの帽子「ロービジョンハット」を開発しています。帽子の中に振動子とセンサーを搭載し、コンパス機能と障害物検知機能で、視覚障がい者の外出をサポートします。
コンパス機能は、地磁気センサーの値をもとに、北を向いた時に振動で利用者へ伝えます。狭い視野では地図アプリ上の表示が見づらく、自分の向いている方角がわかりづらいという課題を解決します。
また、障害物検知機能は、頭の高さに障害物を検知した時に振動して利用者へ伝えます。白杖を使用する際、足元の障害物は杖先で認識できても、頭の高さに飛び出している看板や木には気付かない場合もあります。障害物との距離が1メートルほどになると振動し、衝突防止をサポートします。
今後も、帽子の種類を問わず取り付けが可能になるよう小型化を進めるなど、将来の製品化に向けて開発・改良を継続します。

ロービジョンハット

ロービジョンハット

ロービジョンハットに内蔵する装置(デモ機)

ロービジョンハットに内蔵する装置(デモ機)