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2015年07月06日
大口径レンズ駆動と低消費電力を実現
オートフォーカス用カメラアクチュエータ バイダイレクションタイプ「ATMJ1Z7シリーズ」を開発、量産を開始
当社は、スマートフォンのカメラモジュールに向けて、大口径レンズ駆動と低消費電力を実現する、バイダイレクションタイプのオートフォーカス用カメラアクチュエータ※1「ATMJ1Z7シリーズ」を開発、量産を開始しました。
スマートフォンに搭載されるカメラは、ますます高性能化が進み、近年ではコンパクトデジカメと比較して遜色無く高画質で撮影できるモデルも増えてきました。
一般的に、高画質で鮮明な写真を撮影するためには、高性能なイメージセンサの搭載に加え、より多くの光を集めるため、撮像レンズの大口径化が必要になります。一方、スマートフォンのバッテリー消耗を抑える観点から、搭載される各種電子部品には低消費電力対応が求められています。
これらの課題に対応すべく、当社は大口径レンズへの対応と低消費電力を同時に実現する、バイダイレクションタイプのオートフォーカス用アクチュエータ「ATMJ1Z7シリーズ」を開発。本シリーズは、φ7.05mm(16メガピクセル向け)と、φ8.0mm(20メガピクセル向け)の大口径レンズに対応する2種をラインナップし、それぞれ本年2月と6月に量産を開始しました。いずれも10mm×10mm×4.3mmと同一の外形サイズ・仕様であるため、容易に大口径タイプへの変更が可能となり、設計負荷の低減にも寄与します。
また、従来のレンズ駆動用アクチュエータは、プラス電流で一定方向にレンズを駆動するプリロードタイプが用いられていましたが、本シリーズは、レンズの原点位置をあらかじめ使用頻度の高い焦点距離(位置)に設定し、その地点からプラス電流およびマイナス電流に応じて両方向(バイダイレクション)へ移動させ、ピント調整を行なう方式を採用。これにより、レンズの移動距離が短くなるため、移動に伴う消費電力の低減を実現しています。
更に、独自の金型設計技術、自動機設計技術等を生かし、高品質でばらつきの極めて少ない生産体制を確立。レンズ駆動時の傾き角度が10分の1度以下という、高精度も実現しています。

【主な特長】
- φ7.05mmおよびφ8mmといった大口径レンズに対応
- バイダイレクション駆動タイプにより、低消費電力化を実現
- レンズ移動時の傾き角度は10分の1度以下という高精度を達成
- 自動機生産による安定品質、安定供給が可能
【主な用途】
スマートフォン用カメラモジュール
その他、カメラを搭載するオフィス機器等
【販売計画】
量産開始 | 2015年2月(16メガピクセル)、6月(20メガピクセル) |
サンプル価格 | 1500円(税込) |
月産 | 100万個(2015年6月) |
開発 | 技術本部 古川工場(宮城県大崎市) |
生産 | 無錫アルプス(中国江蘇省無錫市) |
【主な仕様】
製品名 | ATMJ1Z7シリーズ |
外形サイズ(W×D×H) | 10mm×10mm×4.3mm |
レンズバレルサイズ | φ7.05mm/φ8mm |
ストローク(上向き姿勢時) | ≧+300μm(@+100mA) ≦-50μm(@-20mA) |